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さよならバイバイ

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さようなら0系SS
東海道+山陽
注意:捏造0系さん擬人化視点です。




「ーこちらこそ。『    』を、あなたに。」




 高速鉄道の王様として君臨する東海道新幹線が、山陽上官に背を押されて気まずそうに歩み寄ってきた。

 岡山駅のホームには、たくさんの報道陣と別れを惜しんでくれる人々。
 まるで開業当時のあのころようですね、と笑ったら、こわばった表情のままだった東海道上官がようやっと笑い返してくれた。


 岡山駅でその姿を見つけた時、正直とても驚いたのだ。
仕事に真面目一直線、高いプライドに見合う誇りを背負って、ピンと伸ばした背筋が印象的な彼が、いる筈のない場所にいるから。
………私が望んだ幻想なのではないかと、疑った。

* * *

 私に意識が芽生えて、自分が人々を乗せて走るための夢の超特急だと、手を取ってくれたあなた。
そこからは、最初の一歩をパートナーとして出発した。

 時は流れて、一人だった東海道上官にも同じ立場の相棒が出来て。明るい見慣れない髪色に2人して驚いたものだったが、やがてそれも彼の笑顔に似合うと思うようになった。山陽上官も東海道上官に習うように私を大切に扱ってくれて、たくさんの…数えきれないほどたくさんの、苦楽を共にした。
 日本で一番の速さを叩き出し、世界に認められた技術力を有した故の、新車両導入は当然の流れ。やがて私は東海道上官の元からは去り、山陽上官の膝元でこだまとしてゆっくりと走るようになる。
 
 ふと気がついて自分の両手を見つめれば、彼らよりもたくさんの傷跡と年月の重なりとなる皺が増えていた。

* * *

 「…私は、仕事を放り出してまで来るつもりはなかったんだ…。」
「ええ、知ってます。あなたはそんな人じゃない。」

いつもの癖で眉間に皺を寄せて言うのを、また懐かしいなと思いながら見つめてしまう。

「もー、むりやり引っぱってこなきゃどうせお前会わないつもりだったんじゃねーか!」

この強情っぱりめ!と山陽上官が嫌がる彼を車両から引きずり降ろすのを見て、これは幻想じゃないんだ、現実なんだとようやっと飲み込めたのだった。


 最後の営業運転に合わせて、ピカピカに磨き上げられた車体。セレモニーに合わせて制服を新調しようかと職員が提案してくれたが、今までのものがいい、と希望したら今までにないほど丁寧にクリーニングされた制服が届いたのが今朝。
 新品なようで、長年培われてきた隠しようのない布地の擦れと癖はこの上ないほどに身体に馴染んでいて、今日も無事に運行できることを心から願った。

「…私は、本来ここに来るべきものではない。」
「…でも、来ちゃったんですよねえ。」
「っそれは山陽が…!!」
「あーうん、もう俺のせいでいいよ。だって俺3人で会いたかったんだもん。どうしても。」

へらっ、と上手に笑ってみせて、すぐに真顔に戻る山陽上官。
この人はこういう切り替えが上手い、と実は昔から感心していたそのスイッチ。
雰囲気が変わったのを敏感に察知して、東海道上官も心無しか姿勢を正した。

「ありがとうな、本当に。俺のもう1人の、最初の相棒。」
「ええ、最後の博多までよろしくお願いします。」

すっと差し出してきた右手。力強く握る手に応えた。

それから。

「…お前は始まりの証の”0”だ。誇りに思っている、今でも。」
「…あなたの誇りになれるなんて、光栄です。」

そっと差し出された細い手を握り返して、その暖かさで胸が満ちた気がした。


「…………ありがとう。」

名残惜しい想いを抱きながら手を離したそのときに、小さな声でつぶやいた東海道上官。
どんな想いでその言葉を口にしてくれたのだろう。
全てはそのまっすぐな瞳が語っていてくれたから。


「ーこちらこそ、ありがとうを、あなたに。」


* * *

定期運行最終列車のセレモニーが行われて、乗客の乗車を確認。
出発の警笛でゆっくりと走リ出す前に、ホームに立つ彼へ敬礼をひとつ。


…笑って下さい、どうかそのまま。





二回も国営放送でさよなら0系ニュースを偶然見てしまいまして、おもわず勢いで書かせていただきました。おもいっきり捏造も良いところですが。(笑)
話が前後して分かりにくかったらすみません><。
一応0系さんはおじさまなイメージですが、女性でも良いかなあと思ってどっちとも取れる感じになっております。お好きな方で妄想して下さい。(笑)
スタンスとしては、路線とか存在そのものよりも、車両さんのほうが老朽化も速いので見た目年齢の歳のとり方は上官ズより早いつもりです。本家様の設定とかで考えると東海道上官って結構な年寄りなようですが(笑)。

新幹線というと0系!を思い浮かべる時代はもう終わっちゃうんだなあ、と寂しくなってしまいましたが、てっぱくには保存されるんだよね!走ってるのは見れなかったけどきっと会いにいくよ!と誓う今日の日でした。

ここまで長々と妄想につきあって下さり有り難うございました!
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